この夏もクラミジア

この夏もクラミジア

過去の調査で、高校生１〜３年生5,700人を対象にクラミジア検査を行った結果、性経験者のうち男性は6.7%、女性では13.1%、全体では10.6%がクラミジア陽性との報告が出ました。つまり、性経験のある女子高生では約8人に１人が感染しているということになります。今や無防備な性行為はいかに危険か！ということですね。この夏に思い当たることがある方は必見です。

１．　クラミジアって何なの？

そもそもクラミジアとは何なのか。まずはこのクラミジアについて説明します。

クラミジアというウイルスが原因ですが、あらゆる性行為（セックス、フェラチオなど）によりうつる病気です。何もない人に自然に発生することはなく、手をふれたり、汗やキスなどでは感染しません。

では、性行為により感染したらどうなるのでしょうか。男性の場合は排尿痛やうみが出ることがあり、女性の場合はおりものの増加や下腹部痛、不正出血などがおこることもあります。

ただ、クラミジアの場合はそれらの症状が軽くてわかりにくく、自分が感染しているという自覚がないまま過ごしていることが多くあります。何も感じないのなら、そのまま放っておいても大丈夫？と思いますよね。ところがクラミジアはそのままにしていると大変なことになってしまいます。

２．　不妊症の原因にもなるの！？

クラミジアは早い時期に感染がわかると、抗生剤を1日〜1週間服用することにより大半は完治することができます。

しかし、そのまま放置していると女性の場合は感染が子宮の入口から子宮内、卵管へと広がり卵管炎などおこしてしまいます。クラミジアの影響が卵管に及ぶことにより、卵管の細胞が損傷したり癒着がおこったりします。卵管内にうみなどが溜まることもあります。卵管がせまくなることにより受精卵の輸送が阻害されてしまい、最悪の場合は卵管が閉鎖して妊娠が不可能ということになります。

今、一番心配されることは、クラミジアは特に10〜20代の若い世代で感染が広がっていることです。知らない間に感染し気がつかないまま体を蝕んでしまうため、早期発見・早期治療ができずに不妊症の方が増加してしまうことが、医療関係者の間でも懸念されています。

また、クラミジアに感染していると子宮頸管などが炎症をおこしているため、そこからHIV（エイズウイルス）に感染する確率が3〜5倍になると言われています。

３．　えっ！カレは大丈夫なのに私だけ？

クラミジアに感染していることがわかった場合は、もちろん彼氏や彼女にも話さなければなりません。自分が治ってもパートナーが感染したままだと、また自分にうつってしまい、いつまでたってもお互いに治らないからです。

ただ、クラミジアについてはやっかいなことが1つあります。自分が感染していたことがわかり、長い期間付き合っている唯一のセックスパートナーからうつされたと思い検査をしてもらったところ、パートナーは感染していなかったという場合です。

例えば、浮気をしてクラミジアに感染し相手にうつしてしまったけど、自分だけこっそり治療した、という話であればコトは明白なのですが、とても困るのが二人とも全く身に覚えがない場合です。

この場合、２つの可能性が考えられます。
まずは、彼氏が彼女以外のパートナーからクラミジアに感染し、自分が感染しているのを気づかないで彼女にうつし、他の病気の治療で抗生物質を服薬して偶然クラミジアも治った、という場合です。実際にある話で、自分が感染したことに気づかないうちに他人にうつし、自分はたまたま飲んだ薬で治ってしまった、ということが考えられます。

２つ目は彼女が今の彼氏と付き合う前に別の男性との関係でクラミジアに感染し、それに気づかず今の彼氏とお付き合いを始めて、そのまま持続感染していた場合です。クラミジアの感染率は高いものの、100％感染するものでもありませんので、たまたま彼氏には感染しなかった、ということも考えられます。

いずれにしても、普段からコンドームを着用することを習慣にし、感染予防を心がけることが大事です。

今まで予防せずに性行為を行っていた方や、この夏を不安に感じるあなたは一度、性病検査ＳＴＤチェッカーで検査することもおすすめです。

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