コンジローマになったけど、がんは大丈夫？

コンジローマになったけど、がんは大丈夫？

尖形コンジローマ、ヒトパピローマウイルス、子宮頸がん・・・どう関係あるの？

「ヒトパピローマウイルス」は、現在90種類以上の型が報告されていて、大まかにはがんの原因になるか否かによって「良性型」か「悪性型」に分けられます。この「良性型」か「悪性型」、どちらのタイプに感染するかによって、発症する病気が違ってくるのです。

実際にかかってしまうと、とても気になる「尖形コンジローマ」。性器や肛門周辺にできるイボが主な症状で、原因は良性型の「ヒトパピローマウイルス」の感染です。

また、最近若い女性に増えていると言われる「子宮頸がん」は、悪性型の「ヒトパピローマウイルス」が原因のひとつと考えられています。

悪性型ウイルスの感染から子宮頸がんを発症するまでの流れ

女性が発症する子宮がんには、子宮の入り口に発生する「子宮頸がん」と子宮の内膜に発生する「子宮体がん」があります。日本では「子宮頸がん」が圧倒的に多く、子宮がん全体の約70〜80％を占めています。

一般的に「子宮頸がん」は30〜40歳代に多く発生しますが、最近では20歳代の若い女性患者の増加が目立ってきました。若くして性交渉を開始する女性が増えてきていることが原因として考えられています。

では、悪性型の「ヒトパピローマウイルス」感染から「子宮頸がん」発症までの流れはどうなっているのでしょうか。

ヒトパピローマウイルス感染への過剰な心配は無用、でも早期発見が大切

「ヒトパピローマウイルス」の感染がわかっても、このウイルスを取り除く薬は現在はありません。でも、心配し過ぎるのも考え物です。感染者は20〜30歳代の女性の約3割に上りますが、細胞の変化を起こすのは感染者の1〜3％、さらにがんへ進むのはその4分の1と言われます。ウイルス感染に加えて、がんになりやすい遺伝体質、喫煙、ストレスなどが重なってがん化するとされます。

では「子宮頸がん」を防ぐ一番の方法は・・・普段から婦人科で定期検診を受けることです。そして、性行為時のコンドームの使用も、ウイルス感染予防に役立ちます。

もし細胞の変化があったとしても初期の段階で発見できれば、簡単な手術で終わります。しかし、発見が遅れて進行がんになってしまうと、子宮全体を取ってしまう場合もあるのです。

しかし、なかなか病院へ行けない方や、婦人科での診察はどうしても・・・という方は、自宅でできる検査キット　ＳＴＤチェッカーで検査を行うこともできます。

いずれにしても、大切なのは早期発見です。

厚生労働省研究班は2004年に、子宮頸がん検診の対象年齢を「30歳以上」から「20歳以上」にするよう勧告しています。日本で検診を受けている女性は2割程度しかいない、と言われているのですが、今これをご覧になっているあなたはいかがでしょうか・・・。

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